生物生産技術科
S-GAP実践農場2020の整備状況② 生物生産技術科 作物専攻
作物専攻では、「安全な農産物を安全に生産する」ためにS-GAP実践農場2020を取得しています。
このS-GAP実践農場2020は埼玉県が実施しているGAPです。
作物専攻では、認証継続3か年目にむけて、日々農場の整備を進めています。
機械化水田 排水路の泥上げ(R3.1.25)
機械化水田 排水路の泥上げ深度(R3.1.27) ※約30cm程
機械化水田 バックホウによるの畔整備(R3.1.27)
排水路の管理は、水田を利用した農業を将来にわたって行うために欠かせない作業です。
ひいては水害や水による作土・畔の流出防止に役立ちます。
農業は、生産すること以外に農地周辺を管理しています。
また、伝統文化や祭礼にも深くかかわりをもっています。
こうした農業による生産以外の効果や機能のことを『多面的機能』と呼びます。
多面的機能は、数値化されにくい事柄です。
ただし、この機能には『持続可能な農業(持続可能な開発)』に大変重要な項目です。
当専攻では、農業生産と農業のもつ多面的機能を維持すべく、日々学習に取り組んでいます。
また、作物関連施設の整備や手点検も進めています。
収納調整施設 周辺道路と側溝の注意喚起、修繕状況(R3.1.28)
収納調整施設 手洗い場の管理・点検風景( R3.2.3)
道路や側溝関連の注意喚起は、3か年連続して少しづつ整備しております。
手洗い場の管理は2年作物専攻生が実施しました。
令和2年度のS-GAP実践農場2020継続審査は、令和3年2月12日に実施予定です。
担当:作物部門主任
生物生産技術科の授業紹介 『農業情報処理』
『農業情報処理』は、必修の授業です。生物生産技術科に所属する生徒全員が受講します。
生物生産技術科では、1年次と2年次に各2単位(週2時間)の授業があります。
生物生産技術科に限らず、農業に関する学科では『農業情報処理』が必修です。
農業情報処理授業の様子(R 3.1.15)
当学科の農業情報処理では、ワープロソフトと表計算ソフト、
プレゼン用ソフトの利用方法に加え、ネットリテラシーについて学習しています。
換気をしつつ、授業を実施しています。授業後にマウスやキーボード等の消毒を実施中です。
担当:農業情報処理担当
S-GAP実践農場2020の整備状況 生物生産技術科 作物専攻
作物専攻では、「安全な農産物を安全に生産する」ためにS-GAP実践農場2020を取得しています。
この認証は埼玉県が実施しているGAPです。
作物専攻では、認証継続3か年目にむけて、日々農場の整備を進めています。
令和3年1月19日(火)S-GAP実践農場2020の一環として、トラクタ等農作業機の安全講習を受講しました。
株式会社ヤンマーアグリジャパン熊谷支社より安全講習等を御担当されておられる2名の専門官をお招きし、
安全なトラクタの利活用と整備について講習会を実施しました。
毎年、本校の教育活動に御協力いただき、誠にありがとうございます。
安全講習の風景(R3.1.19)
この講習会には、2年農業機械専攻生と2年作物専攻生の計23名が参加しました。
安全講習・整備の風景(R3.1.19)
整備の風景(R3.1.19)
講習を受け、生徒自らエンジンオイルの交換等の整備も実施しました。
農業に欠かすことのできない農作業機について、貴重な知識を学ぶことができました。
安全に農作業機を利用する知識は、GAPの取組にも重要です。
また、作物専攻として管理している穀物保冷庫や作業小屋の整頓を行っています。
穀物保冷庫整備前(R3.1.18)
穀物保冷庫整備後(R3.1.18)
作業小屋整備前(R3.1.19)
作業小屋整備後(R3.1.19)
穀物保冷庫は生物生産技術科1年生、作業小屋は3年作物専攻生が担当しました。
ありがとう!
担当:作物部門主任
水田周辺の整備をしています 生物生産技術科 作物専攻
広大な機械化水田でのかいぼり&畔付け作業(R3.1.25)
冬は農作業が少ないため、「農閑期(のうかんき)」と言われます。
ただ、冬しかできない作業もあります。
作業方法の解説・指示の様子(R3.1.21)
生物生産技術科1年生&2年生、3年作物専攻生が機械化水田の管理を行いました。
水田のやや高くなってしまった部分を削り取る作業や、畦畔の強化、排水路のかいぼりを行っています。
水田の土は「埴土(しょくど=粘土)」です。
埴土は水を吸って、重くなるので、この作業は…まあまあ、過酷です!
厳しい作業ですが、スコップの使い方などの工夫によって、疲れにくい作業方法を学ぶ機会になっています。
作物を栽培していない、雨の少ない今の時期に、畦などを直し、排水路の流れをよくするための作業をします。
春からの水稲栽培がうまくいくように、今が踏ん張り時です!!
この後、バックホウも利用して、スピードアップして対応します。
担当:作物部門主任
上級技術検定(農業機械)を受検しました! 生物生産技術科 農業機械専攻
令和3年1月14日(金)、熊谷市の埼玉県立総合教育センター江南支所にて
埼玉県学校農業クラブ連盟主催 上級技術検定(農業機械)が開催されました。
本検定は、農業の各種学習の到達をはかるもので、他に農業簿記や測量の検定があります。
杉戸農業高等学校生物生産技術科3年農業機械専攻生8名が受検しました。
上級技術検定(農業機械)は、学科試験(交通法規・エンジン整備等)と
実技試験(トラクタ運転技能)によって合否が決まります。
3年間に及ぶ農業機械の学習成果から、農業機械専攻の6名が上級技術検定に合格しました。
この検定は、埼玉県学校農業クラブ連盟加盟校(8校)にて、農業機械を学んだクラブ員のみ
受検することが許されます。
杉戸農業高等学校生物生産技術科は、県内で唯一、農業機械専攻を有しています。
ぜひ、杉農で農業機械を学びませんか?
※本校生徒に限らず、埼玉県の農業関連高等学校に所属する生徒は、総合教育センター江南支所にてトラクタの乗車実習を受講します。その他、トラクタの作業機の取扱や建設系機械の操作、畜産、バイオテクノロジーなどを集中的に学ぶ機会があります。
担当:農業機械係
今年もどうぞよろしくお願いいたします 生物生産技術科 作物専攻
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年も作物に学ぶべく、頑張ります!
作物専攻のもち米と園芸科果樹専攻のミカンを使用した鏡餅(R2.12.26)
畑では、コムギ(品種:さとのそら)が発芽しました。
コムギ(品種:さとのそら)の発芽(R3.1.4)
このコムギは昨年12月1日に播種しました。
コムギの播種作業(R2.12.1)
好天が続き、土壌水分が少なかったためか、発芽が年始にずれ込みました。
このコムギは香りが強いのが特徴です。また、麺にすると強いコシのある麺に仕上がります。
干していたダイコンも、良い頃合いになりました。
干しダイコンの様子(R2.12.28)
精米時に発生する米ぬかと副原料(※)と合わせて、たくあんを漬けました。
※塩、ザラメ、トウガラシ、陳皮(ミカンの皮を乾燥させたもの)、昆布など
干しダイコンを並べるときは、葉をとり、すき間がないようにします。
干しダイコンの樽詰め(R2.12.28)
米ぬかと食塩等副原料を混合したもの(R2.12.28)
最上部を干し葉で覆った状態(R2.12.28)
漬け込み終了の様子(R2.12.28)
干しダイコンとぬかに副原料を混ぜたものを交互に漬け込み、
最上部に干し葉(干しダイコンの乾燥した葉)を敷きます。
その上から、ダイコンの2倍程度の重量の重石をかけます。
ダイコンの水分が浸出してきたら、重石を半分程度に減じます。
うまくできるとよいのですが…。このたくあんは3学期の教材に利用予定です。
担当:作物部門主任
冬の実習 生物生産技術科 作物専攻
コムギ(さとのそら)の播種風景(R2.12.1)
コムギの播種を終え、農作業も一段落しました。
コロナウイルス感染症の影響から、作付けできなかった畑の隅でダイコンを育てました。
ダイコンは漬物に向くタイプのダイコンです(すべて白肉)
※青首ダイコンは成長が早い特徴があります。
ダイコンは、霜や寒さが強くなると、肉質が悪くなります。
そのため、育てたダイコンを収穫しました。
洗ってダイコンは束ねて干し、たくあん漬けに加工予定です。
関東地方では、葉つき干しが一般的ですが、西日本では葉切り干しが一般的だそうです。
葉つき干しの様子(R2.12.19)
葉切り干しの様子(R2.12.19)
葉つき干しのほうが、葉の蒸散作用によりダイコンの乾燥が早まります。
しかし、陽気が良いと蒸散作用が進みすぎてしまい、ダイコンの内部に「す」が入ってしまい品質が低下します。
西日本は冬季、一般的に温暖であることから葉を切って干す方法が取り入れられたそうです。
ダイコンは10日程度干して、精米作業で発生した米ぬかを使ってたくあん漬けにしようと思います。
農業生産では残渣が多く発生します。
その残渣には100%近く、利用方法があります。
水稲生産発生する、わらやもみ殻、米ぬかなどもそれぞれに利用価値があります。
作物の学習では、こうした副産物の利用も含めて学んでいます。
ダイコンは、根の先端に成長点(根端分裂組織)があります。
固い土壌や濃度の濃い肥料、砂や石などの障害物があると、この組織が傷つき、ダイコンが枝分かれしてしまいます。
正常のダイコン(上)と岐根のダイコン(下)(R2.12.19)
これを、岐根(きこん)といいます。
こうした現象も学習に役立てています。
担当:作物部門主任
体験入学への御参加 ありがとうございました 生物生産技術科 作物専攻
体験入学の風景(R2.12.1)
去る12月19日(土)に開催された第2回体験入学に御参加いただきましてありがとうございました。
当日は、寒風吹きすさぶ中、曳き馬や作物・農業機械の施設の見学に参加いただきました。
生物生産技術科の様子はわかりましたか?
広大な圃場と充実の施設の杉農で、農業を学びましょう!!
担当:作物部門主任
畑作物の学習(実験の様子) 生物生産技術科 作物専攻
出荷準備を終えた本校作物専攻の製品(マメ類とゴマ)(R2.11.26)
作物専攻では、広大な学校水田に水稲を作付して実践的に水稲栽培や販売を学んでいます。
また、実験水田でもち米を栽培し、基礎的な学習に利用しています。
そのほか、畑作物も多数取り扱っています。
製品の写真のとおり、アズキやササゲ、金ゴマなども生産しています。
コムギやソバも私たちが育てて調整し、製粉して製品に加工しています。
販売はしないものの、ジャガイモやサツマイモ、サトイモなどのイモ類や、
ラッカセイ、ダイズ、ニンニク、トウモロコシなども育てています。
水稲は大変重要な作物です。
日本の農業にとって、水稲は主役といっても過言ではないでしょう。
しかし、他の作物の重要度が低いわけではありません。
本校作物専攻では、できる限り多くの作物を学ぶことができるように、
多種類の生産を行っています。
以前、予定通りに生産できれば、お赤飯の自給率※1が100%であるとお伝えしました。
(※1杉戸農業高校作物専攻で生産した農産物を利用した場合)
今回、実際に本校で生産されたもち米とササゲ、アズキ、金ゴマを利用して、
お赤飯を蒸かしました。
利用したササゲ(上)とアズキ(下)(R2.11.26)
※ササゲのほうが色が濃く、小粒です。また、へその周りが黒いのがササゲです。
※アズキは俵型が顕著。大納言系統の品種のため、特に大きくまるっとしています。
煮汁に浸漬して着色しているの様子 ササゲ(左)とアズキ(右)、炊飯用(上)(R2.11.26)
※ササゲのほうが色が濃く、また黒に近い色をしています。
※アズキのほうは透き通った煮汁です。
※この煮汁は、いったんゆでこぼし、強火で20分間煮たものです。
蒸かす直前 ササゲで着色したもの(左)とアズキで着色したもの(右)(R2.11.27)
※ほんの少し、ササゲのほうが色が濃いのがわかります。
ササゲのお赤飯おにぎり(左)とアズキお赤飯おにぎり(右)(R2.11.27)
※写真のため成型しました。実験は握らずに行っています。
利用したゴマ塩の製造過程(ゴマの焙煎)(R2.11.26)
※金ゴマは大変香ばしいゴマです。金ゴマの香りは生徒に大人気でした。
今回は実験の1例としてお赤飯を利用しました。
(比較実験3種:うるちともちの違い、ササゲとアズキの違い、「炊く」と「蒸す」の違い)
通常であれば、自分たちが育てた農産物を使って行う、楽しい実験です。
また、栽培や調整などの苦労が報われる実験でもあります。
ただし、今年はコロナウイルス感染症予防の観点から、見た目や香り(におい)、
触覚(硬軟)、つやなどで比較を行いました。
いつの日か、通常通りの楽しい実験が行える状況にしたいものです。
担当:作物部門主任
そば粉ができました! 生物生産技術科 作物専攻
専攻生が製粉作業中のソバ。
白い、よい粉が挽けました。
玄ソバから外皮を外して、選別して外皮を取り除いた結果、白いそば粉になりました!
玄ソバをそのまま粉にしたものを「挽きぐるみ」と呼ぶそうです。
(※挽きぐるみは地域により呼び名や条件が変わるそうです)
挽きぐるみの野趣あふれる感じもよいですが、今回は使い勝手の良いそば粉に仕上げることができたようです。
また、玄ソバから外した外皮(そば殻)を再選別しています。
(R2.11.19)
選別した外皮は水洗し、乾燥させています。
ソバ殻製品(まくらなど)の利用についても検討中です。
霜が降りると、サトイモが傷んでしまいます。
サトイモの取入れも終えることができいました。
(R2.11.17)
担当:作物部門主任