2学期 始業式
本日、2学期の始業式をオンラインで行いました。
まだまだ感染症対策に気が抜けない日々が続きますが、心身の体調に気を付けて2学期も登校してほしいと思います。
以下、校長講和です。
夏休みが終了し、本日こうしてリモートではありますが、2学期のスタートができることをうれしく思っております。
長かった夏休み期間を振り返りますと、新型コロナウイルス新規感染者数が急増し、感染防止に気を使いながらの日々だったと思います。
そのような中ではありますが、管理実習や部活動、進路活動などに多くの生徒が学校に登校し元気に頑張っている様子を拝見しました。
特に、自転車部のアルーナ君については、インターハイにおいてロードレースで5位に入賞しました。
農業クラブでは、測量競技県大会で最優秀賞を獲得し全国大会への出場を果たしました。
水戸市で行われた農業クラブ意見発表・プレジェクト発表関東大会では、残念ながら全国大会への出場は、逃しましたが、立派に堂々と埼玉県の代表として発表を行ってくれました。
夏休み中の一人ひとりの頑張りが、2学期に良い成果となることを期待しております。
特に3年生にとって2学期は、進路を決定する時です。これまで培った力を発揮して、進路実現に全力を尽くしてください。
さて、本日は、「信用」と「信頼」についてお話をさせていただきます。
最初に「信用」と「信頼」の違いですが、両方とも相手のことを信じるという意味に使われますが、「信用」は、過去の言動や実績から確かなものと信じて受け入れることであり、「信頼」は、未来の行動を信じて頼りにするというニュアンスが含まれています。
本校は、2万人を超える卒業生がおり、これまで卒業生が築いてきた信用により、地域との連携を行うことができたり、就職や進学の際に、企業や大学などから指定校などを得ることができています。
みなさんは卒業生が築いてきた信用により様々な恩恵を受けています。
信用を築くには、多くの時間がかかりますが、信頼を失うのは、あっという間です。学校は、生徒や教職員の言動により、信用が失われ、教育活動や進路に悪影響を及ぼし、その結果、入学を希望する生徒は少なくなるなどの悪循環に陥ってしまうことがあります。
悪循環を抜け出すのは、相当なエネルギーと時間が必要になります。
では、信用を築き人々から信頼されるためには、どうすればよいのでしょうか。
私は、当たり前のことを、当たり前に行うことが重要だと思います。信頼できる人の要件を考えたところ、「時間を守る」、「ルールを守る」、「約束を守る」、「他人のことを思いやる」などが思い浮かびます。
時間を守ること、ルールを守ること、約束を守る、他の人を思いやることについては、学校で、「遅刻をしない」、「規則を守る」、「提出物は期限までに提出する」、「相手の立場に立って考え行動する」などよく先生方から言われていることです。
当たり前のことを、当たり前に行うことが、信用と信頼を築くうえで基本になると思います。
一代で日本を代表する優良企業に育て上げた、アートコーポレーション(アート引越センター)の寺田千代乃社長は、社員に対して「挨拶をする」「身の回りを整理する」「清掃する」「時間を守る」「服装をただす」「感謝の気持ちを表す」ことを徹底しているそうです。
業績の良い会社は、当たり前のことを当たり前に行うことを徹底している傾向があると言われています。
もう一つ、当たり前のことを、当たり前に行った結果、世界から称賛された事例をお話させていただきます。
今年の11月にワールドカップカタール大会が開催されます。日本は、5大会連続でワールドカップの出場を決めています。
今回こそは、決勝トーナメント1回戦を突破し、ベスト8に入ってほしいと願っているところですが、予選リーグのグループ内に優勝経験のある、ドイツとスペインが入っており、とても厳しい戦いになると思います。
みなさんの中には、ワールドカップなどのサッカーの国際大会で、日本のサポーターが青いごみ袋を膨らませ、応援している姿を見たことがある人もいると思います。
日本代表はサムライブルーと言って青色がチームカラーとなっているため、青いビニール袋を膨らませた応援を行っています。
日本のサポーターは、試合が終わったあと、応援に使ったごみ袋を使用して、観客席のごみ拾いを行って帰ります。
この取り組みは世界中で称賛され、現在では、他の国の人たちも真似をして、ごみを拾って帰るサポーターも出てきています。
さらに、前回のワールドカップロシア大会の決勝トーナメント1回戦では、 日本は、優勝候補のベルギーに対して、後半の早い時間に2点を入れて、決勝トーナメント1回戦を突破するのではないかと期待しておりましたが、その後同点にされ、試合終了直前のアディショナルタイムに失点し、残念ながらベスト16で敗退してしましました。 日本は、これまで決勝トーナメントに進んだことはあるものの、ゴールを決めることもできずに敗退をしていました。
大きな目標が実現できそうなところまで近づきながら、勝利を逃した選手たちの落胆はとても大きいものがありました。
サッカーの世界では、負けたチームは、ロッカールームに戻り、暴れたり、物を壊したりしてしまうチームがよくあるそうです。
日本代表が帰った時のロッカールームの様子を大会スタッフの女性がツイッターに写真を載せて投稿しました。
そのロッカールームにはごみ一つ落ちていないどころか、きれいに清掃されていました。さらにテーブルには、ロシア語で「ありがとう」と書いたメッセージが残してあったそうです。
ロッカールームをきれいにしようと提案したのは、本田圭佑選手で出場した選手もスタッフも一緒に全員で掃除をしました。
大会に出場していた槙野選手は、「掃除ってやっぱりめんどくさい。でも僕はスタッフが片付けるのが当たり前だとは思っていなくて、選手がやるのが当たり前だと思っているんです。
その中で、じゃあ誰がやるのかというときに、ベテランだからやらないというのはおかしいと思う」「試合に出られなくて悔しい思いのある選手もいると思います。でも、そういう感情を押し殺してチームの輪を作るのも大事だと思うんです。僕は、ああいうところでチームワークや絆が深まると思うんですよね。
長い合宿になると出ている選手と出ていない選手の温度差が出てきたりする。そこを見つけて、お前もやろうよ、と声を掛け合う」
「きれいに用意してもらったロッカーを、きれいにして返すのは当たり前だと思います。
当たり前のことを当たり前にやる。そういうことです」と話しています。
みなさんもよく、小さいころから、来たときよりも、きれいにして帰るように言われていると思います。私も、小学生や中学生のころ先生からよく言われたのを覚えています。
日本人にとっては、当たり前のことが、世界中から「すべてのチームのお手本」と称賛されています。
当たり前のことを当たり前に行う。他人を思いやる。簡単なようで、実行するのは難しいことですが、一人ひとりが信頼される人間になることを心がけて、当たり前のことを当たり前に行う。他人を思いやるようにしてください。
そうすることで杉農は地域の人たちから信頼される素晴らしい学校になり、将来の杉農生たちに素晴らしい宝物を残すことができると思います。
将来の後輩たちのためにも、頑張っていきましょう。
今回のワールドカップで日本代表が世界を驚かせるような結果が残せるように寝不足になりながらテレビで応援したいと思っています。 試合の結果はどうあれ、日本代表のサポーターが試合後にスタンドのごみ拾いをして帰る姿や試合後の日本代表のロッカールームの美しさは、世界中にさわやかな印象を残してくれると思います。
2学期は、たくさんの学校行事もあり、大きく成長できる時期です。当たり前のことを当たり前に行い、夢や目標の実現に力を注いでください。
出典 「世界が称賛した日本代表のロッカー清掃、コパ・アメリカでも行われていた」 矢内由美子