第1学期終業式
20日(水)にリモートで、第1学期終業式を実施しました。
【校長講話】
本日は、「やり抜く力」について、話をしたいと思います。
やり抜く力とは、「目標に対して情熱を持ってひたむきに取り組み、困難や挫折を味わってもあきらめずに努力し続ける粘り強さのこと」を言います。
アメリカの心理学者でペンシルバニア大学のアンジェラ・リー・ダックワース教授が、研究の結果、成功者の共通点にやり抜く力がみられることから、「個人のやり抜く力こそが、社会的に成功を収める重要な要素であると」提唱し、世界で反響を呼んでいます。
突然ですが、みなさんは、宇賀神友弥さんを御存じでしょうか。サッカー、特に浦和レッズが好きな人は知っていると思いますが、現在、J3のFC岐阜に所属する34歳のプロのサッカー選手です。
これまで、J1で通算293試合に出場16得点。浦和レッズで左サイドバックを主戦場に、毎年のように新たな補強選手とのレギュラー争いに勝ち残り、12年間の長きにわたり浦和レッズを支える選手でした。この間、日本代表にも選出され、1試合出場しています。
プロサッカー選手としての平均寿命が2、3年といわれ、大半の選手は出場機会を得ることなくセカンドキャリアへ移っていく、厳しい中で長きにわたり、第一線で活躍し続けています。
では、なぜ宇賀神選手は、浦和レッズを支える選手となり得たのでしょうか。
それは、彼のこれまでの人生を普振り返ると、答えが見えてきます。
宇賀神選手は、中学生で浦和レッズのジュニアユースに入り、ユースを経て、流通経済大学に進学し、2010年から浦和レッズに加入しています。
宇賀神選手は、中学1年生で浦和レッズのジュニアユースに加入したとき、自分が1番ウマいと思い飛び込みましたが、周りの選手のうまさに圧倒されたそうです。ジュニアユースやユースに昇格しても、出場機会は巡ってこない状況で、高校3年生の夏に、トップ(プロ)にはなれないと宣告をされてしましました。
この時、宇賀神選手は、「大学を卒業して大宮アルディージャに入ってやる。埼玉スタジアムで、浦和レッズのトップチームに上がった選手、トップチームに上げなかったフロントやスタッフを絶対見返してやる。」と誓いを立てたそうです。
しかし、世の中そんなに甘くはなく、入った大学でも思うようにはいかず、大学のトップチームでレギュラーになれたのは、大学4年生の時だったそうです。挫折の繰り返しです。
大学4年生での活躍もあり、宇賀神選手の成長の様子を見続けてきた浦和レッズが宇賀神選手に対して、練習参加を申し入れ、浦和レッズに加入し現在に至っています。
その宇賀神選手が、3年前に後輩の浦和レッズジュニアユースの選手60名に対して行った講話の中に、長く浦和レッズで活躍できたキーワードが4つあります。
1つ目は、「傾聴力」
他人の話を聞かないとダメ。「これが俺だ」と他人の意見を聞かずに突き抜けられるのはごく一部だけ。
まず人の言葉に耳を傾けること。
2つ目は「思考力」
他人の話に耳を傾けた上で自分の頭で考える。違う意見に対して自分の考えで判断する。
聞くだけでなく、なぜ、こういわれたのだろうと考えるのが大事である。
3つ目は「主張力」
自分の思っていることを言葉に出すこと。自分がやりたいこと、思っていること、思っていることだけを伝えるのは、ただのわがままかもしれない。
でも、自分の意見を言わなければ、何も始まらない。他人の話を聞き、自分で考えた上での主張力必要である。
4つ目は「リバウンドメンタリティー」
誰にでも、いつか訪れる挫折はとても大切なこと。
大事なのは挫折を感じた後、どう行動できるか?
そのためには強い気持ちを持つことが必要であると話しています。
宇賀神選手は、「失敗することの怖さはある。でも失敗して気づくことはたくさんある。挑戦しないと失敗しない」「挫折から逃げない。挫折は決して恥ずかしいことではない。大事なのは、そこから何を考えるのか。挫折はマイナスではなく、人として強くなれるきかっけになる」と話しています。
繰り返しになりますが、やり抜く力は、「目標に対して、情熱を持って、ひたむきに取り組み、困難や挫折を味わっても諦めず、努力し続ける。」ことです。
そのためには、目標を設定し、謙虚さを持ち、粘り強く取り組むことが必要です。
しかし、あまりに熱中しすぎて、突き進んでしまうと間違った方向に行ってしまう場合があります。
謙虚さを持ち、アドバイスに耳を傾けることはとても重要な要素です。
みなさんも気づいたと思いますが、宇賀神選手には、このやり抜く力があったからこそ、長きにわたり、厳しいプロの世界で生き抜くことができたのだと思います。
3年生のみなさんは、夏休みに入り、進路決定が目の前に迫っています。就職試験や入学試験に全力で取り組まなければなりません。
いくら努力や準備をしても、結果がうまく出ないこともあります。
そのようなときは、宇賀神選手のことを思い出し、七転び八起きの精神で挑戦し続けてください。
1、2年生の皆さんも、自分自身の夢や目標をしっかりと持ち、実現するためにはどうしたらよいかを考え、挫折にめげず、やり抜く力で自分自身の未来を切り拓いてください。
最後になりますが、新型コロナウイルス感染防止や熱中症予防に取り組み、この夏休み、みなさんが健康で安全に過ごし、9月1日(木)には、元気にみなさんと再会したいと願っています。
出典:「サカイク」(ジュニアサッカーの保護者向け情報サイト)